CONCEPT GRAPHIC — 02
Design — 木下スタジオ / 木下貴博(滋賀・琵琶湖)
シュルレアリスムとアウトドアの交差点
— Overview
眠ることは、地形になることだ。
スリーピングバッグを「眠り」の器として捉え直す、シュルレアリスティックなコンセプトグラフィックシリーズ。真白な雪と深い青のシュラフが生み出す有機的な形態は、人間の休息が自然の一部になる瞬間を表現する。AIを表現のツールとして用い、アーティストのビジョンをビジュアルへ変換する新しいアートディレクションを実践。
— Series Visual
— 01 コンセプト
スリーピングバッグはアウトドアの道具だ。しかし見方を変えれば、人間が「地に還る」ための器でもある。真白な雪原の中に沈む青いシュラフ——そのシュルレアリスティックな情景は、SILENT CARRYが追求する「道具と自然の境界が消える瞬間」を視覚化している。
道具が地形と溶け合うとき、
人間は自然の一部になる。
青×白——深い群青と真白な雪が作る極限の二色対比
有機的形態——シュラフが地形のように変形し、自然と溶け合う
引き算の視覚——余分な情報を排除した、静謐なビジュアル空間
— 02 設計
AIは「生成する機械」ではなく、「ビジョンを増幅するツール」として使用。綿密なプロンプト設計により、シュルレアリスム絵画の文脈(マグリット・ダリの空間感覚)とアウトドア的素材感を融合させた。シリーズの一貫性は色彩・形態・光の三要素で管理した。
① ビジョン定義
コンセプトを言語化
「道具が地形になる瞬間」という核心コンセプトを文章で厳密に定義してからAI生成へ。
② 色彩設計
青×白の支配
群青・コバルト・インディゴの深い青と、雪の白。この二色のみで空間を構成する制約を設定。
③ 形態探求
有機的変形
シュラフが溶ける・膨らむ・穴になる。道具の形が崩れ自然化する過程を複数パターンで試行。
④ 光の設計
影と輝き
雪面に落ちる影の深さが奥行きを作る。光源の方向を統一し、シリーズの一体感を確保。
⑤ キュレーション
選ぶことが設計
数十の生成物から3点を厳選。選択の基準はコンセプトとの整合性のみ。量より質の姿勢。
— 核心
AI時代の作家性
ツールが何であれ、ビジョンの明確さと選択眼がアートディレクションの本質だと証明した。
— 03 成果
このシリーズが持つ「道具と自然の溶解」というビジュアルコンセプトは、現在進行中のブランドSILENT CARRYの美学的基盤となっている。AI生成を含む多様な表現手法を統合し、一貫したブランドビジョンへと結実させる木下スタジオのアートディレクション能力を示す作品。
AIアートディレクションの方法論を確立——ツール依存でなくビジョン主導の制作
SILENT CARRYのビジュアルアイデンティティの萌芽として機能
「引き算デザイン」をシュルレアリズムと融合させた独自の表現領域を開拓
— Studio
木下スタジオ(Kinoshita Studio)は、滋賀県・琵琶湖を拠点に活動するデザイナー木下貴博のスタジオです。Webデザイン・UX/UIデザイン・アートディレクション・グラフィックデザインまで、一人で設計から制作・ディレクションを一貫して担当します。
本案件は AIアートディレクション · コンセプト の仕事です。「届けたい体験と届いている体験のズレを揃える」を核心に、地域の企業・全国のクライアントのビジョンを体験に翻訳しています。