ART DIRECTION / EVENT FLYER — 04
Design — 木下スタジオ / 木下貴博(滋賀・琵琶湖)
音楽イベント / フライヤー・額装展示
— Overview
音は見えない。だから、空間で語る。
99LETTERSも出演した音楽イベント「Sound and Interaction」のフライヤー。建築写真にデュオトーン加工を施し、音と空間の交差点を視覚化。イベント告知として機能しながら、額装した状態でも展示されたアートワーク。
— 01 課題
「Sound and Interaction」というコンセプトは、音楽と建築・空間・人との相互作用を問うイベントだ。そのテーマをフライヤーという制約の中で体現するには、単なる情報伝達を超えたアプローチが必要だった。デザイナーとして、かつ出演者として、内側から設計した。
フライヤーが、
もう一つの作品になる。
音と空間の交差という抽象概念を視覚化する
告知ツールとアートワークの両立
出演者として内側から見たイベントの本質を視覚化する
— 02 設計
建築写真を素材に選んだのは、空間の持つ音響的な性質を視覚に翻訳するためだ。デュオトーン加工により、現実の写真を「音が満ちた空間」のイメージに変換。タイポグラフィは最小限に抑え、ビジュアルの余白が「聴こえない音」を暗示する。
① 素材選定
建築写真を選ぶ理由
音楽写真ではなく建築を選択。空間そのものが音の器であることを可視化するため。
② デュオトーン加工
色で音を表現する
二色の交差が、音と空間のインタラクションそのものを表す。加工が概念を体現する。
③ 余白設計
沈黙が音を際立たせる
情報を詰め込まない。余白が「まだ音が鳴っていない空間」を表現する。
④ タイポグラフィ
文字を音符のように
イベント名・日時・出演者を最小フォントサイズで配置。文字が空間に浮かぶ。
⑤ 額装前提の設計
壁に掛けられる一枚
A3サイズで額装しても成立するコンポジション。フライヤーを超えた作品性を確保。
— 核心
内側からの設計
出演者であるからこそ、イベントの本質が見えた。デザイナーと音楽家の両軸が機能した瞬間。
— 03 成果
完成したフライヤーは告知ツールとして機能しつつ、イベント当日は額装されて会場壁面に展示された。ビジュアルそのものがイベントの空間体験の一部となり、グラフィックデザインとアートの境界を問う作品になった。
フライヤーが会場の展示作品として額装・展示された
デザイナー兼出演者という二重の立場が作品の深みを生んだ
99LETTERSのビジュアルアイデンティティと連動したグラフィックを実現
— Studio
木下スタジオ(Kinoshita Studio)は、滋賀県・琵琶湖を拠点に活動するデザイナー木下貴博のスタジオです。Webデザイン・UX/UIデザイン・アートディレクション・グラフィックデザインまで、一人で設計から制作・ディレクションを一貫して担当します。
本案件は フライヤーデザイン · 滋賀エリア の仕事です。「届けたい体験と届いている体験のズレを揃える」を核心に、地域の企業・全国のクライアントのビジョンを体験に翻訳しています。