「今日、何食べる?」——この問いに、私たちは一日何度も立ち止まる。作る人にとって、献立を決めることは想像以上に消耗する作業だ。日めくりは、その「決める疲れ」を UI が引き受けるために作った、週間献立のミールプランアプリのプロトタイプである。
出発点:献立は「決める疲れ」の連続だった
料理そのものより、何を作るかを決めることのほうが疲れる。冷蔵庫の前で立ち尽くす時間、同じメニューばかりになる罪悪感、栄養が足りているのかという漠然とした不安。これらはレシピが足りないから起きるのではない。判断の回数が多すぎるから起きる。日めくりは、レシピを増やすアプリではなく、判断の負荷を減らすアプリとして構想した。
設計の核心:主食・副菜・汁物の三層構造
献立を「料理」という一枚岩で扱うと、選択肢が無限に広がってしまう。そこで日めくりは食事を主食・副菜・汁物の三層に分解した。各層を組み合わせとしてタップで構成していくと、一食が自然に組み上がる。ゼロから考えるのではなく、枠の中で選ぶ。この構造化こそが、決める疲れを和らげる中心的な仕掛けだ。
1週間21食を、視覚的に設計する
朝・昼・夜を7日ぶん並べれば、1週間で21食になる。日めくりはこの21枠を一画面の盤面として見せ、1週間ぶんの食を視覚的に設計できるようにした。自動提案を起点に、気になるところだけタップで差し替える。一食ずつ悩むのではなく、週単位で組む。決定を面で捉えると、肩の力がふっと抜ける。
決める疲れを、UI が引き受ける。
——選ぶ自由は残したまま、迷う負荷だけを減らす。
密度を俯瞰すると「足りてる」が分かる
1週間ぶんを俯瞰できることには、もう一つの効用がある。食の密度が見えるのだ。野菜が偏っていないか、同じ系統が続いていないか——一覧にすると「足りてるか」が直感的に分かる。数値で栄養を管理するのではなく、構成の眺めとして過不足を感じ取る。食を管理対象から、日常の豊かさへと変換すること。それが日めくりという試みの、最終的なねらいだった。
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