音・視覚・自然・インターフェース。
4つのフィールドから体験を観察し、記録する研究ログ。
音と空間の体験研究。雅楽テクノを通じた音響体験の設計。
印刷・スキャン・ノイズなど視覚体験の研究。
自然・UL・フィールド観察による体験研究。BIWAKO SILENCE。
UX/UIにおける体験設計の研究。届く体験と届かない体験の差。
2歳の娘を見ていて、ふと思った。なぜ虐待はなくならないのか。気づいている人がいても、動けない。その「気づきと行動の間にある壁」を壊したくて、アプリのプロトタイプを作った。名前は SIGNAL——「気づきを、行動へ。」
全国の虐待件数をリアルタイムで可視化しながら、「これって虐待?」という曖昧な感覚を3つの質問で整理し、通報や相談へ一歩踏み出せるように設計した。一番こだわったのは通報画面のコピーだ。「勇気を出して通報を」ではなく、「通報は勇気じゃない、当然の行動」というトーンにした。間違えても罰則はない、匿名でいい、おおよその情報だけでいい——「罪悪感の除去」をデザインの最初に置いた。
UXデザイナーとして10年以上やってきて、これが一番正直な仕事かもしれないと思っている。
滋賀のパパママ向けに「今週どこ行こう?」という問いに応答するアプリを開発中。Google Mapsや子育て情報サイトは場所の情報を提供できても、親の「今日の文脈」には応答できない——0歳の赤ちゃんを抱えた雨の火曜日と、晴れた土曜日の3歳児では、必要な情報がまったく異なる。この「体験の翻訳ギャップ」を埋めることを起点に開発を開始した。天気・子どもの機嫌・外出できる時間という今日の状況を入力すると、その文脈に最適なスポットが提案される設計。情報の正確さではなく、文脈への応答性がUXの核心だという仮説を、実装を通じて検証している。
— App Screen / Home
滋賀県の熊出没情報をリアルタイムで可視化するアプリ「BEAR RADAR」を実装中。既存の行政発表は「テキストと住所」でしか情報を届けていない——これは情報であって体験ではない。熊の位置を半径・方角・時刻で感知するレーダーUIに変換することで、「知る」から「察知する」体験へと翻訳した。ナイトビジョン風のビジュアル・スキャン音・ALERT ACTIVEの状態表示——これらはデザインの装飾ではなく、緊張感と注意喚起を「感じさせる」ための質感設計だ。実用ツールにおける体験の質感は、エンタメではなく安全に直結する。
AIツール(Midjourney)を用いて生成したコンセプトプロダクト「E flat」。薬のカプセルをモチーフに、透明なボディの中に精密な電子部品が見える構造。「音を飲む」という体験コンセプトを、医療的なフォルムと音響部品の可視化によって表現した。プロダクトデザインにおけるAI生成ビジュアルの活用と、コンセプトモデルとしての思想の伝達可能性を探索した。
音楽制作ツール「Makafushigi」のUIデザイン研究。ファイル管理・プロジェクト管理・チーム共有の3層構造を、DAW的なインタラクションと組み合わせたクラウドUIとして設計した。ダークモード対応のデザインシステムも並行開発。
同じUIコンポーネントでも、ライト・ダークの背景色によって視線の流れと情報の優先度がまったく異なる体験になる。Makafushigiのデザインシステム設計を通じて、色と重力の関係を検証した。
デニムの歴史・素材・着こなしをチャプター形式で届けるガイドアプリのプロトタイプ。コンセプトは「片手で本を開く速さ」。鉱山労働者のズボンから世界的ユニフォームへ変化した150年を、読み疲れないトーンで再構成した。情報の正確さより、読む体験そのものを設計の起点に置いたエディトリアルUXの実験。
— App Screen / Home
「天ぷら」というテーマを幾何学的抽象として再解釈したコンセプトグラフィックの実験。円と矩形の組み合わせで食材の構造を翻訳し、背景色・タイポグラフィとの関係性によって意味がどう変化するかを4パターンで検証した。
「SILENCE 残響」という言葉を波状のパスに乗せて流れさせるタイポグラフィ体験ツール。文字は静止しない。常に揺れ動く曲線の上にあり、start / wave / pause の状態を行き来する。音の余韻を視覚言語に翻訳する実験として設計し、タイポグラフィが本来もつ「運動の可能性」を探索した。
旧ポートフォリオサイトをFramerでWindows 95風UIとして設計した実験。ウィンドウ・ダイアログ・告知バナーという古典的パターンが、現代のユーザーに「懐かしさ」ではなく「新鮮さ」として受け取られる現象を観察。インターフェースの文脈依存性についての研究。
Windows 95のデスクトップUIをブラウザで完全実装した実験。ティールの壁紙・My Computer・Notepad・Terminal・Recycle Bin——1995年の視覚言語を現代の環境に移植した。Framerで設計した旧ポートフォリオと同じ問いを、別手法で検証する。懐かしさは学習された記憶か、それともUIが持つ普遍的な引力か。
Figmaで設計したポータブルデバイスのプロトタイプ「OSAKA」。ゲームボーイ的なフォルムに現代的なカメラ・スピーカー・D-padを組み合わせ、都市体験を記録・再生するための道具として構想した。物理的な操作感とデジタル体験の統合についての探索。
画像をブロック単位で圧縮データサイズ(複雑度の代理指標)によりランク付けし、低複雑度のブロックから順に画面中央へ向けて落下・収縮させるビジュアルツール。Constraint Systemsの哲学から着想し、画像のエントロピーを空間的に体験させることで、「情報の重さ」を視覚として知覚させる試みを行った。
琵琶湖の水温・透明度・音速・渡り鳥の飛来数などを9枚のデータビジュアライゼーションに翻訳するプロジェクト。湖が持つ静寂と豊かさを、数値の美しさとして表現した。
99LETTERSとして、雅楽の構造的な美しさとテクノの反復性を融合させた音楽を制作。空間をレイヤーへ、持続音をドローンへ、間(ま)をリズムの欠如へ——雅楽の構造を翻訳の軸として電子音楽に落とし込んだ。Phantom Limb・Disciplesなど国際レーベルからリリース。NTS Radioでの播出を通じ、ロンドン・マンチェスター・ローマ・マルセイユで認知される。
デジタルの完璧さに対する反動として、意図的なノイズ・フィルムグレイン・スキャン痕を視覚デザインに取り込む実験。有機的な不完全さが、却って人の記憶に残ることを検証した。
LOG・FOCUS・TIMER の3軸を1画面に統合したウェブツール。年間活動をGitHub風ヒートマップで可視化し、「どの日に何をしていたか」を密度として観察する。数値の多寡ではなく、行動の分布パターンで自分を理解するための静かなダッシュボード設計。
ブランドが意図する体験と、ユーザーが実際に受け取る体験の間には必ずズレが生まれる。そのズレを定量・定性の両面から観察し、設計へフィードバックする手法の研究。
週間献立を自動提案するミールプランアプリのプロトタイプ。主食・副菜・汁物の組み合わせをタップで構成し、1週間21食の献立を視覚的に設計できる。「決める疲れ」をUIが引き受けることで、食の体験を日常の豊かさに変換する試みとして実装した。
— App Screen / Weekly View
雅楽の楽器構造にある「共鳴の円」をモチーフにした音楽アートワーク。トーラス状の形態が重なり合う構造は、伝統音楽の反復と倍音の関係を幾何学的に可視化したもの。グレイン質感と赤みを帯びたグラデーションで「古さと現代性の間」を表現。音楽と視覚の翻訳実験として制作。
1bitピクセルグリッドで絵を描くと、セルオートマトン(Conway's Life・Langton's Ant・directional Flow)が図形を変容させていく実験的ツール。2つのキーボード制御カーソルを使い、描画と進化を同時に操作する。描いたものが「生きはじめる」体験を通じて、創造行為における制御と偶然の境界を探索した。
自画像をピクセルアートとして制作し、プリント・額装して物理空間に設置した実験。デジタルネイティブな表現が、フレームと壁というアナログの文脈に置かれたとき、「アート」として成立するかを検証。ピクセルという抽象化された人体表現が、実際の壁の質感と合わさることで新しい存在感を持つことを発見した。
タバコは「ニコチン依存」より「気持ちの切り替え儀式」として機能している。ストレスや空き時間のたびに吸うのは、感情をリセットするための習慣ループだ。このプロトタイプはその儀式を代替することを目的とした行動変容アプリの研究。渇望が来た瞬間に開き、4-4-8呼吸と「やめたい理由」を目の前に置くことで、吸わずに渇望を乗り越える体験を設計した。「失敗=リセット」ではなく「つまずきも旅の一部」として扱うLapse設計が核心。20年以上の喫煙歴を持つ自分自身がコアユーザー。
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