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インターフェースの体験 — Context-aware UX

「今日の文脈」に応答するアプリを設計する

2026.03 Interface / UX kodoco

滋賀のパパママの「今週、どこ行こう?」に応答するアプリ kodoco を開発している。地図も子育て情報も世の中にあふれている。それでも親は毎週末、同じ問いの前で立ち止まる。足りていないのは情報の量ではなく、今日の自分の状況に応えてくれる相手だと気づいたことが、すべての出発点だった。

出発点:地図は場所を教えてくれるが、文脈には応えない

Google マップも、自治体の子育て情報サイトも、確かに「場所」は提供してくれる。けれど親が本当に知りたいのは、施設の一覧ではない。「今日の自分たちにとって、どこが正解か」だ。既存のサービスは情報を並べることはできても、目の前の親の「今日の文脈」には応答できていない。そこに大きな空白があった。

気づき:同じ親でも、今日の条件で答えは変わる

0歳の赤ちゃんを抱えた雨の火曜日と、晴れた土曜日の3歳児とでは、必要な情報がまるで違う。前者なら屋内で授乳室がある近場、後者なら思いきり走り回れる公園。場所のデータは同じでも、文脈が変われば最適解は反転する。この当たり前の事実を、既存のサービスはほとんど無視していた。

親が探しているのは「行ける場所」ではなく、
「今日の私たちに合った場所」だった。

設計:体験の翻訳ギャップを埋める

kodoco が起点に置いたのは、この「体験の翻訳ギャップ」——届けたい支援と、親が実際に受け取る体験のズレ——を埋めることだった。天気・子どもの機嫌・外出できる時間という「今日の状況」を入力すると、その文脈に最も合うスポットが提案される。情報を検索させるのではなく、状況を語ってもらい、こちらが翻訳して返す。設計の重心を、検索から応答へ移した。

木下スタジオ(木下貴博 / 滋賀)体験研究:kodoco — 今日の文脈に応答する子育てアプリのUI
— kodoco / Context-aware UI

検証:UXの核心は、正確さではなく応答性

このプロジェクトで検証したい仮説ははっきりしている。子育て支援アプリのUXを決めるのは、情報の網羅性や正確さではなく、文脈への応答性だ、ということ。どれだけ正確なデータベースより、「今日のあなたなら、ここ」と一言返してくれる方が、親にとっては価値がある。その仮説を、実装を通して滋賀の現場で確かめている。

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