同じ写真、同じ題字のまま、言葉の置き方だけを変えた。横に並べていた副題・監督名・コピー・英字を、縦組みにして四隅へ振り分けた。読む順が決まり、目が題字へ戻ってくるようになった。変えたことと、外したことを残す。
この研究を一言でいうと──同じ写真と題字のまま、言葉の置き方だけで読む順を作る記録。
横組みの版で起きていたこと
前の版は、副題もコピーも横書きで、題字の下に同じ向きで並んでいた。どれも同じ高さの帯に入るので、目はどこから読めばいいか決められない。写真の上を言葉が横切り、題字の大きさが言葉の量に負けていた。
四隅に役目を1つずつ
| 場所 | 置いたもの | 向き |
|---|---|---|
| 左上 | 監督の名前 | 縦 |
| 右上 | 副題(題字の読み) | 縦 |
| 右下 | コピー(2行) | 縦 |
| 左下 | 英字の題と監督 | 寝かせる |
| 下 | 日付 | 横・いちばん大きく |
縦の言葉は、角から読み始めて下へ降り、自然に中央の題字へ戻る。四隅が埋まると、写真の空いている所(湖の面と空)がそのまま残る。英字だけは寝かせて、日本語と読む速さを分けた。
縦の約物は半分の送りで
縦組みにした副題の「、」と「。」は、全角のままだと次の字との間が大きく空いて、一語が二つに割れて見えた。約物だけを半分の送りにすると、言葉が一本の線に戻る。縦にしたら、約物の送りを最初に確かめる。
題字の影は外した
白い題字へ落ち影を足す案も検証した。狙いは写真から字を浮かせること。並べると、字だけが写真の手前に貼られたように見え、湖の霧とつながっていた白が切れた。影を外すと、題字は霧と同じ面に戻った。読みやすさは、影ではなく置き場所で足りていた。
次に言葉が多いポスターを組むとき
- 言葉を同じ向きに並べる前に、読む順を決める。最初に読ませたいものを角へ。
- 四隅には1つずつ。2つ入れると、角が読む順を作らなくなる。
- 縦にしたら約物の送りを見る。全角のままだと言葉が割れる。
- 字を浮かせたくなったら、影より先に置き場所を動かす。
あなたのポスターで、最初に読まれているのはどの言葉ですか。
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