Top / 体験研究 / Vertical Setting
文字の体験 — Vertical Setting

縦組みにすると、読む順が決まる

2026.10 Typography / Layout

同じ写真、同じ題字のまま、言葉の置き方だけを変えた。横に並べていた副題・監督名・コピー・英字を、縦組みにして四隅へ振り分けた。読む順が決まり、目が題字へ戻ってくるようになった。変えたことと、外したことを残す。

この研究を一言でいうと──同じ写真と題字のまま、言葉の置き方だけで読む順を作る記録。

横組みの版と縦組みの版のポスターを左右に並べた比較。写真と題字は同じ
— 同じ写真・同じ題字。言葉の置き方だけを変えた

横組みの版で起きていたこと

前の版は、副題もコピーも横書きで、題字の下に同じ向きで並んでいた。どれも同じ高さの帯に入るので、目はどこから読めばいいか決められない。写真の上を言葉が横切り、題字の大きさが言葉の量に負けていた。

四隅に役目を1つずつ

ポスターの四隅に、監督・副題・コピー・英字の役目を1つずつ割り当てた図。中央は題字、下は日付
— 縦の言葉は角から読み始め、題字に戻る
場所置いたもの向き
左上監督の名前縦
右上副題(題字の読み)縦
右下コピー(2行)縦
左下英字の題と監督寝かせる
下日付横・いちばん大きく

縦の言葉は、角から読み始めて下へ降り、自然に中央の題字へ戻る。四隅が埋まると、写真の空いている所(湖の面と空)がそのまま残る。英字だけは寝かせて、日本語と読む速さを分けた。

縦の約物は半分の送りで

縦組みにした副題の「、」と「。」は、全角のままだと次の字との間が大きく空いて、一語が二つに割れて見えた。約物だけを半分の送りにすると、言葉が一本の線に戻る。縦にしたら、約物の送りを最初に確かめる。

題字の影は外した

白い題字へ落ち影を足す案も検証した。狙いは写真から字を浮かせること。並べると、字だけが写真の手前に貼られたように見え、湖の霧とつながっていた白が切れた。影を外すと、題字は霧と同じ面に戻った。読みやすさは、影ではなく置き場所で足りていた。

次に言葉が多いポスターを組むとき

あなたのポスターで、最初に読まれているのはどの言葉ですか。

日本語の約物は、自動では詰まらない、の研究を読む →

— 他の研究を読む
← 体験研究の一覧へ 全ての設計事例を見る →